パスカル数理ゼミ
パスカル数理ゼミ

 受験は戦争です。同志を蹴散らしてでも合格をもぎとらなければなりません。ただ私の場合敵を意識しない方がいい成績につながりました。なぜでしょう。それは敵が他の受験生ではなく自分であるからです。学歴社会において順位をつけることで是が非でも敵を意識してしまうのは仕方がないこと。ですがその考え方を捨てないことには「真」のレベルアップは望めないと私は考えます。数学を例にこのことを考えてみます。私は父の影響で数学(算数)を始め、みるみる内に虜になり、成績も上がっていきました。これがここでいう自分と向き合うことで手に入れた「真」のレベルアップです。自分と戦うことは想像以上に辛い。ただ私は、数学という学問が与える「苦しみ抜いた末に広がる美しい景色」を垣間見たいがために、続けることができました。
 このように「真」のレベルアップはその学問を愛と切っても切り離せないものだと思います。ですが学問を愛するようになることはそう簡単にできるものではありません。なんらかの形で誰かに手助けしてもらわなければ不可能であり、実際身近な人に助けを求めるか、あるいはほとんどの場合塾に助けを求めることになっています。ここで多くの人が実績重視で塾を選びがちですが、このことは本末転倒だと思うのです。選ぶべき塾は学問での表面的な点数を上げてもらう所でなく、学問の面白さに気付かせてもらう所だからです。面白さに気付けば自分一人で勉強することなど容易なのですから。結局自分の敵は自分なのです。
 それらのことを考慮してみると私が見た中で一番よい塾がパスカルでした。なんといっても先生の質がよく、生徒との距離が近い。特に担当の先生はいつも生徒のそばに寄り添って、理解できていないところを的確に指摘してくださいました。この塾のおかげで学問への愛が深まったと思います。本当にありがとうございました。
 稚拙な助言ではありますが、この言葉が、皆さんが自分と向き合った時にお役に立ちますように。きっと、おのずと次にすべきことが浮かんでくると思います。「真」のレベルアップ目指して頑張って下さい!
 パスカルでは、「深く考える」ということを学びました。特に、数学については、「基礎から丁寧に考える」「未知の難問を自分で考える」ということを学びました。数学に限らず、他の科目についても、教育理念は同じでした。こうした姿勢をしっかりと身につけたことは、とても良かったと思います。何事についても、合理的に思考するクセが身につきました。また、暗記すべき事と思考力で解決すべき事の峻別が自然と身についたように感じます。
 受験勉強においては、覚えなければならないことがたくさんあります。これはある意味やむを得ません。でも、やみくもに記憶しようとするのではなく、工夫次第で、うまく乗り越えることができます。まさに試験の現場で初めて考えて解くべき問題、工夫して筋道だって覚えることで記憶をしっかりと定着させられるもの、反復により暗記しなければならないもの(3番目をなるべく少なくする工夫が大事です)。こうした区別をして、どれもうまく対応することが試験に合格するコツだと思います。東大に合格したのもそのおかげだと思いますし、また、後で振り返って思うに、パスカルで身についたくせが、(無意識のうちに)司法試験でも生かされたので、司法試験にも効率よく合格できたように思います。
 法律の論証は数学の論証にも似た面があります。どちらも論理的であるという点で大きく共通しています。そして、問題で言えば、司法試験もパスカルの数学も、記憶や暗記だけでは対処できず、自らの思考で未知の問題に対処する創造性が必要になります。あらためて、パスカルで学んだことは自分にとって一生の財産になっているなと感じます。
 また、勉強面だけでなく、キャンプで自然と触れたり、教師とのコミュニケーションを通じて、色々な経験をしながら、人間的に成長しました。仲間も充実していました。パスカルとの出会いは、とても大きなものでした。